2026.10.28
報道関係者に向けて「ハイブリッドHITLのコンセプト」を提唱
2026年10月16日 電算 本社ビルにて日本データ・エンジニアリング協会(会長:河野純、略称:JDEA)は、報道関係者向けにハイブリッドHITLのコンセプト提唱について説明会をおこないました。
JDEA、ハイブリッド HITLのコンセプトを提唱 〜データ価値を継続的に高めるフレームワーク〜
日本データ・エンジニアリング協会(会長: 河野純、略称=JDEA)は、AIエージェントの活用に欠かせない高品質で信頼できるデータ(Trusted Data)の継続的な生成と維持管理を可能にするフレームワーク「ハイブリッド HITL (Human-in-the-Loop)」のコンセプトを提唱いたします。これによりデータサービスプロバイダ(DSP)のBPO (Business Process Outsourcing)事業領域の拡大が期待されます。
■ AI エージェントのために
近年、AI機能を搭載した OCRやRPAなどの急速な普及に伴い、データライフサイクルにおける人間の介在機会の「中抜き」が進む一方、AIエージェントが真価を発揮するための高品質な Trusted Data とナレッジ・エンジニアリングの重要性が高まっています。
AI エージェントに真価を発揮させるためには、データモデルやデータルールばかりでなく、利用者の組織・人に蓄積されている暗黙知、形式知、業界知識、業務ルールなど「ビジネスナレッジ」を、AIが理解できるかたちにして供給しなければなりません。しかしビジネスパーソンが日常の業務をこなしながら、膨大なナレッジ処理を行うのは困難です。
■ コンセプトの特長
JDEA が提案する「ハイブリッドHITL」は、AI-OCR / AIの誤字・認識エラーを人間が補正する仕組みにとどまりません。それは以下の3点に集約されます。
- 組織境界を越えた連携(ハイブリッドDDM モデル)
データ利用側のデータマネージャ (DM) や部門データマネージャ (DDM) と、データ生成を担う BPO側 DDM (スーパバイザ) が「発注・請負」の垣根を越えて密に連携し、例外基準や判断ルールを共有し、双方向に同期します。 - データ価値の継続的な循環ループ
データ利用とデータ生成の実務を通じて獲得された新たな知見やAIの認識パターンを次のデータ生成・知識・ルールへと還流 (フィードバック) させることで、データ品質および、AIモデルを継続的に進化させます。 - 平時の連携を有事のBCP に展開
平常時からのデータ定義・ルールの共有体制を活用することで、システム障害やサイバー攻撃などの非常時 (アナログ手作業への移行時) においても迅速なデータ化と早期の復旧が可能となります。
■ なぜ「片側だけのHITL」では不十分なのか
従来型のBPOや単一組織内にとどまる「片側だけのHITL」では、データ利用企業 (発注者) とデータ生成をBPOで請け負うデータサービスプロバイダ (DSP) 側 (受注者) の間で業務文脈や判断ルールのズレが生じ、十分な品質を維持できないという課題がありました。
- プロバイダ側だけのHITL (旧来のBPO モデル)
BPOの現場 (スーパバイザ/チーム・キャプテン) がいくら精度の高いアノテーションやクレンジングを行っても、「利用企業側の文脈・定義 (データ粒度や業務ルール)」と同期していなければ、納品後に利用企業側で手直しが発生します。 - 利用者側だけのHITL (片務型)
利用企業側がベンダーを「単なる作業者」として扱い、ルール変更やAIの誤認識傾向をDSP/BPOの現場にフィードバックしなければ、DSP/BPO側のマネージャが判断に迷い、AIを含む品質改善のループが遮断されます。
■ ハイブリッド HITL モデル
利用企業とDSPを「発注者と請負者」という関係だけでとらえず、データ生成・運営・管理にかかわる両者のDM、現場責任者、オペレータが、AI、業務ルール、データ品質情報を一つの循環系と位置づけて連携します。これが当協会が提唱する「ハイブリッド HITL」です。
※本コンセプトについては次ページ参照図、詳細は添付資料『AI エージェントのためのデータとHITL 〜利用者・BPO連携のフレームワーク〜』をご参照ください。