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2026年度事業活動テーマ「データ価値のエビデンス」決定および「指針 ver.4.0」発表のお知らせ

日本データ・エンジニアリング協会は6月3日、第56回通常総会を開催し、2026年度事業活動のテーマを「データ価値のエビデンス」(Evidence of Data Value:EDV)とすることを決定しました。
「データの価値」をテーマに活動した2025年度年次報告書「デジタル社会・経済に向けたTrusted Dataのための指針」ver.4.0(指針4.0)を受けて、データマネジメントの再定義を目指すものです。
生成AIやデジタル技術の急速な普及により、企業や行政機関におけるデータ活用は新たな段階を迎えています。
一方で、データ品質のばらつきや管理体制の不備に起因するトラブルと経済的な損失も増加しており、高品質で信頼できるデータ(Trusted Data)の確保が重要な経営課題、社会課題となっています。
こうした環境変化を踏まえ、2026年度はAI時代に求められるデータの価値を裏付けるエビデンスとして「現場指向型データマネジメント」という仮説を設定することといたしました。

■ Trusted Dataが求められる時代

データは、企業活動や行政サービスを支える重要な経営資源です。
近年は生成AIの活用拡大により、データの量だけでなく、その品質や信頼性が業務成果や意思決定の精度を大きく左右するようになっています。
「指針4.0」では、正確性や完全性の確保といった従来のデータ品質管理の考え方を発展させ、ビジネス現場の利用者が安心して利活用できる「Trusted Data」の実現を目指すべきであると提言しています。
Trusted Dataとは、単に正確なデータではなく、生成・収集・更新・利用の各プロセスが適切に管理され、その品質と信頼性が継続的に維持されているエビデンスを備えたデータを指します。
しかしデータの品質は目で確かめることができないため、プロセスで作り込むほかありません。

■ 品質管理から価値創出の基盤へ

「指針4.0」第2章(データの取り扱い方)では、QCサークルに代表される品質管理の小集団活動の考え方をデータマネジメントに適用することを提唱しました。
そしてデータマネジメントの最終ゴールとして、ビジネスパーソンの自由度とともに最大の能力発揮の機会を創出し、ひいては組織の価値創造を最大化することとしています。
データマネジメントは情報システム部門や専門人材が担うものとする傾向があるように思われます。
しかし、データ生成と活用の主体が組織全体に広がる中で、生成AIが多方面に適用されると、コンプライアンスやセキュリティと同様、データマネジメントは組織を構成する「個」のスキルとして取り組むことが求められます。

■ 現場指向のデータマネジメント

「指針4.0」では、その問題意識をさらに発展させ、ビジネスの現場で安心して利用できるTrusted Dataを継続的に供給する仕組みとして、事業部門におけるデータ管理体制の強化と、部門横断的なデータマネジメント活動の重要性を提言しています。
具体的には、最高データ責任者(Chief Data Officer:CDO)、データスチュワード、データガバナンス委員会など既存の機能の重要性を踏まえつつ、事業部門がより能動的に参加する現場指向型データマネジメントおよび、現場型データマネージャを育成し、ビジネスの現場発のデータマネジメントを推進する考え方です。
当協会は今年度、「指針4.0」で示した現場型データマネージャ(Division Data Officer:DDO、Division Data Manager:DDM)および、データマネジメント・クラスタ(DMクラスタ)(以上:仮称)などの概念をより具体化し、現場と専門部門が連携しながらデータ品質を維持・向上させるための組織活動のモデルを示すことを目指します。

■ 今後の活動

JDEAは今年度、「指針4.0」で提言した考え方の普及と実践を支援するため、企業、自治体、教育機関などとの連携を進めるとともに、Trusted Dataの普及啓発、人材育成および調査研究活動を継続してまいります。
AI時代におけるデータ活用の基盤として、信頼できるデータの確保と持続的な価値創造に貢献することを目指します。


添付資料
・「デジタル社会・経済に向けたTrusted Dataのための指針 ver.4.0」
・JDEAレポート2025「データ利活用の現場から」